新型コロナウィルス後遺症のどの痛みを鍼灸で改善するPart2

新型コロナウィルスの治療をお話ししましたが、あれだけやったわけではありません。

あの治療に加えて色々試してみました。

新型コロナウィルスの症状のひとつに、喉や扁桃の炎症や腫れがあります。

これらの症状は、粘膜が炎症を起こしている状態になるので、今回の治療は粘膜にアプローチします。

なぜウィルス感染するのか

古典では「六淫の病邪」があります。

六淫の病邪とは「風、寒、暑、湿、燥、火」の外邪の総称です。

現代でいうとウィルスや細菌の事です。

このウィルスなど呼吸器系の粘膜に侵入する事で炎症を起こし、
その後消化器系が弱り、栄養障害が起きると、免疫機能が低下します。

免疫機能が落ちるとウィルスや細菌に勝てず、風邪をひいたりその他のウィルス感染するという事になります。

それに加え、粘膜から分泌される抗菌物質が弱くなり、症状がが長引いてしまいます。

そこで鍼灸では、粘膜消炎処置をします。

粘膜消炎処置

粘膜処置は鼻粘膜、咽頭、気管、気管支の呼吸器系だけではなく消化器系粘膜や
泌尿器系粘膜、婦人科系粘膜炎症を抑える処置です。

処置の仕方は、基本ベースの治療プラス効かせたい組織によって変わります。

今回は、新型コロナウィルスがテーマなので、呼吸器系の粘膜処置についてお話しします。

基本的な処置

「脾軽」という経絡があります。この脾軽は水分の代謝に大きく関与しています。

脾経が弱ると、全身の水分の代謝が悪くなり、粘膜の代謝も悪くなります。

つまり、綺麗な水が細胞に入りにくくなり、濁った水がそのまま残っている感じです。

濁った水が代謝されないと、痰や粘膜など様々な病態を引き起こします。

脾経を治療する事で、水分の代謝を高め、リンパ組織を活性化し炎症を抑えることができるのです。

脾経使用するツボは気の流れを良くする「商丘」や「三陰交」、
炎症を抑える「陰陵泉」などを使用します。

引用:戸部慎一郎「新版経絡経穴概論」医道の日本社2011年3月95ページ
引用:戸部慎一郎「新版経絡経穴概論」医道の日本社2011年3月97ページ

コロナで炎症した喉の粘膜に、鍼灸の処置と効果とは

今回私は、これをベースに、他のツボを組み合わせてアプローチしていきました。

鍼を刺す事で、飲み込む際の喉の痛みは多少改善しましたが、鍼を抜いてしばらくすると、若干戻るような感覚はありました。
しかし翌日になると、マックスの痛みを10とすると、5〜6くらいにおさまった感じです。

今回、同時に感染した人たちでグループLINEをして、情報交換や症状の変化、生存確認をしていました。
毎朝他の方の症状を聞いているとかなり長引いている様子でしたが、私はわりかし回復が早かった気がします。

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