扁桃の腫れで飲食物を飲み込みづらい、声が出づらいなどお困りの方がいると思います。
私自身も昨年コロナに感染して扁桃が腫れ上がり、お水を飲んでいるのにガラス片を飲み込んでいるような感覚でとても辛かったです。　

当院は声を生業にする方（シンガー、アナウンサー、芸人など）が治療に来ます。
その患者さんたちは「本番前で喉が腫れて困っている」「大事な仕事の前に声が出づらい」などのトラブルに鍼灸治療をします。

扁桃腺が腫れるのは免疫力の低下から

人間の体は細菌、ウイルスが侵入した時に扁桃腺やリンパ節などで異物と戦い体を守っています。
生体の防御機構（扁桃腺やリンパ節など）の活動が弱っていると外界から細菌、ウイルスが入っても倒す力がなく扁桃腺が腫れたり何らかの反応が体に出ます。

扁桃腺が腫れた時の治療

ここでは扁桃腺が腫れた時の鍼灸治療ポイントを紹介します。

1. アドレナリンの放出
2. 扁桃やリンパ節の反応点の緊張を緩和
3. 咽喉頭部の血流の増進

アドレナリンは免疫力の増大させます。特に「照海」というツボがアドレナリンの放出に関与します。

扁桃、リンパの反応点の緊張を緩和させる
頚部リンパ節と口蓋扁桃の反応点は「天牖」（てんゆう）
咽頭扁桃の反応点は「翳明」（えいめい）
これらを直接刺入する事で緊張を緩和させます。

咽喉頭部の血流を促進させるツボは「大椎」（だいつい）です。

ここに鍼またはお灸をする事で自然治癒力を高め免疫力を上げます。

扁桃が腫れて歌えなかったシンガー

免疫力を上げることで扁桃腺の腫れを改善する事ができます。
本番前日に扁桃腺の腫れから声が出なくなったようで当院を受診しました。
治療中から「腫れ感が減り唾を飲み込むのも痛くなくなった」事を体感。
治療後には歌えるほどに回復しました。

扁桃の腫れや喉の違和感などでお困りの方は早めの治療をオススメします。

参考文献：新版経絡経穴概論第二版　医道の日本社