梅毒の患者が、年間1万人を初めて超えたというニュースが出ております。
医療に携わる者として今回、注意喚起のためにもブログをアップしたいと思います。
梅毒とは?
- 原因は梅毒トレポネーマという病原体による感染症で全身に様々な症状を引き起こします。
- 口や性器などの皮膚粘膜から感染するため性的接触が主な原因。
- 梅毒に感染している母親から妊娠・出産時に子供に感染する先天性梅毒もある。
- 3〜6週間の潜伏期間を経て様々な症状が現れ、場合によっては死に至ることもあります。
- 症状が軽くなったり消えたりする時期があるので発症に気付きにくく治療の遅れる危険がある。
- ペニシリンの治療法が普及してからは、早期に治療することで完治が可能となる。
- 免疫は得られないので再感染する可能性はある。
症状
梅毒の症状は時期により症状が異なります。
・Ⅰ期:感染後3週間
感染の起きた部位にしこりや潰瘍ができる事がある。
(主に陰部、口唇、口腔内、肛門)
鼠径部の腫れることもある。
痛みがないことも多く、治療しなくても軽快します。
しかし病原体は消えたわけではなく、この時期に他の人に
感染させやすいので注意。
・Ⅱ期:感染後数ヶ月
治療せずにいると病原体が全身を周り手のひら、足の裏全身に
赤い発疹であるバラ疹が出るなど様々な皮疹が出る事があります。
治療しなくても数週間で消えまた再発するを繰り返す。
当然ながら病原体は体内に残っている状態で梅毒が治ったわけではない。
*この時期に適切な治療が受けられなかった場合数年後に臓器の障害が
出てくることになる。
アレルギー、風疹、麻疹などの感染症に間違えられやすいので注意
・Ⅲ期:感染後から数年から数十年以降
皮膚、筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫)が発生する。
心臓、血管、脳などの臓器に病変が生じ死に至ることもある。
梅毒の予防
- 必ずコンドームを使う
- オーラルセックス・アナルセックスにも気を付ける
- 多数の相手と性的接触を持つと感染する、させるリスクが高まる
ポイントは粘膜の直接接触を避けることです。
心当たりがあるとき医療機関などで検査をし
早期診断と治療が大事
性的接触がいつもと違う症状が現れているときは医療機関や保健所に行きましょう。
皮膚科、男性は泌尿器科、女性は産婦人科で診察を受けられます。
医師の診察、血液検査で判断されます。
地域によって保健所で匿名かつ無料で検査を受けることもできます。
何かおかしいと感じたらすぐに病院に行きましょう。
ちなみに鍼灸治療は対象外です。
参考文献:政府広報オンライン「梅毒が感染拡大中!一人ひとりが予防と検査を!」