日本では、100人に約6人が一生のうちにうつ病を経験しているといわれています。(厚労省「みんなのメンタルヘルス総合サイト」)。日本では、うつ病には服薬治療が一般的です。しかし、イギリスでは鍼灸による治療の研究が進んでいます。WHOでも神経症状への鍼灸の有効性が認められています。
このページでは、心のストレスを減らす手助けになるように、症状の説明と鍼灸治療選ぶための情報をご紹介します。

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鬱とは何か・鬱の種類と治療

鬱の種類

うつ病は気分障害の一つです。具体的には、気分が一日中落ち込む、不眠や食欲不振、何をしても楽しめないといった症状が現れます。抑うつは、気持ちが落ち込み、やる気が起きず、動きが緩慢になるといった症状が特徴です。一方、躁うつは、気分が高まり、やる気にあふれ、感情的になるといった症状が出やすいです。

鬱の症状とサイン

鬱では、次の2つの面に症状・サインが現れます。
①身体のサイン
食欲不振、性欲低下、不眠、疲労感や体のだるさ、頭痛・肩こり、動悸、めまい等
②表情のサイン
暗い表情、自分を責める、理由なく泣く、反応が遅くなる、飲酒量の増加等
普段は平気なことでも辛く感じ、焦って悪循環に陥りがちです。早めに相談することが大切です。

鬱の治療法

鬱の原因は明らかになっておらず、感情などを司る脳の不調と考えられています。日本では薬物療法が中心ですが、副作用に悩み薬を自分で減らし悪化する人もいます。その他、認知行動療法などの精神療法や、脳に電気で刺激を与える治療がされることもあります。

鍼灸による鬱の治療

鍼灸による治療は、WHO(世界保健機構)でも神経症状に有効性が認められています。アメリカでは、軍の全部隊に鍼(Battle Field Acupuncture)が導入され、PTSDや神経性の症状緩和に利用されています。また、イギリスでは研究によって重症の鬱患者に鍼灸治療の有効性が認められ(1)、NHK「東洋医学ホントのチカラ」でも取り上げられました。

(1)Mike Armour,Caroline A Smith,Li-Qiong Wang,Dhevaksha Naidoo,Guo-Yan Yang,Hugh MacPherson, Myeong Soo Lee, Phillipa Hay:Acupuncture for Depression: A Systematic Review and Meta-Analysis,PMID: 31370200
Caroline A Smith1, Mike Armour, Myeong Soo Lee, Li-Qiong Wang, Phillipa J Hay:Acupuncture for depression,PMID: 29502347

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更年期障害の原因と治療

更年期障害とは

男女を問わず更年期障害は発生します。更年期障害とは、40代以降のホルモンバランスの変化で、体の不調や精神不安定などを生じる症状全般をいいます。例えば、女性は、閉経前後の約10年間に、エストロゲン(卵巣ホルモン)の分泌が急激に減少し、症状が現れやすいです。

更年期障害の症状

更年期障害の症状としては、次の3つの種類が特徴です。
①体表に出る症状
ほてり、のぼせ、多量発汗、ホットフラッシュ
②身体症状
めまい、頭痛、動悸、肩こり、腰痛、関節痛、胸痛、疲労感
③精神的症状
意欲の低下、怒りっぽくなる、イライラする、気分が落ち込む、情緒不安定、不眠

更年期障害の治療法

更年期障害は、ホルモンバランスの変化が主な原因で生じます。そのため、西洋治療ではホルモン補充療法(HRT)や、向精神薬の投薬が中心的です。ホルモン療法・向精神薬は副作用が強い人もいます。副作用が心配な人(2)は、医師の説明をしっかり受けて利用しましょう。

鍼灸による更年期障害の治療

鍼灸治療では、血行促進や副交感神経を優位にする作用により、更年期障害の症状の緩和にアプローチします。WHOでも、更年期障害(婦人科系疾患)への鍼灸治療の有効性が認められています。薬が合わない、副作用が心配という方は、まずはお気軽にご相談ください。

(2)日本産婦人科医会(2016.3)「ホルモン補充療法(HRT)の実際」

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