蕁麻疹の分類

今回は蕁麻疹についてご紹介します。
秋になると、蕁麻疹が出やすくなるという方がいらっしゃいます。
蕁麻疹は、次のような症状が出るのが特徴です。

・皮膚の、通常は一過性で境界がはっきりした明るい紅色の局所性膨疹で、激しい掻痒感を伴う。
・大抵は痒みを伴うが、チクチクした痒みに似た感じや、焼けるような感じを伴うようなこともある。
・個々の皮疹(赤みやボツボツ)は数十分から数時間で消えるのが普通だが、中には1日くらいまで続くものもある。

また、蕁麻疹は思春期から成人に多いのも特徴です。

蕁麻疹が起こる仕組み

蕁麻疹はどうして起こるのでしょうか。
原因はさまざまですが、皮膚に症状として現れる仕組みは次のようなものです。

・皮膚など、外界に接触する組織の粘膜などにはマスト細胞が存在する。
・マスト細胞がなんらかの原因でヒスタミンを放出し、皮膚の血管に働くと、血管が拡張する。
・血管が膨張すると、血漿成分や血管成分が血管外に漏れ出やすくなり、痒みを生じる。

膨張や痒みを伴う蕁麻疹の膨疹は、急激に発症します。
大きさは様々で、1センチ程度のものもあれば地図のように大きくなるものもあります。
非常に強い痒みを伴って、数時間で全身に広がり、その後跡形もなくなくなるのが特徴です。

蕁麻疹の分類

蕁麻疹と一言で言っても、発症のタイプは様々です。
もし、ご自身が蕁麻疹でお悩みの方がいたら、どのタイプに当てはまるか、一度みてみてください。

  • 急性蕁麻疹:毎日のように繰り返し症状が現れる蕁麻疹のうち発症して1ヶ月
          以内のもの。細菌、ウイルス感染などが原因
  • 慢性蕁麻疹:毎日のように繰り返し症状が現れる蕁麻疹のうち発症して1ヶ月
          以上経過したもの原因は特定できないことが多い。
  • 物理性蕁麻疹:機械的擦過や圧迫、寒冷、温熱、日光、振動などの物理的刺激
           によりおこる。
  • コリン性蕁麻疹:入浴運動などで汗をかくと現れる蕁麻疹。一つ一つの膨疹の
            大きさが1〜4㎜程度と小さい
  • アレルギー性蕁麻疹:食べ物や薬剤などに含まれる特定物質(アレルゲン)に
              反応して起こる。
              IgEという血清蛋白が関与
  • イントレランス:アスピリンなどの非ステロイド系消炎鎮痛薬、色素、造影剤
            食品中のサリルチン酸などにより起こる蕁麻疹
            IgEが関与しない
  • 血管性浮腫:唇やまぶたなどが突然腫れ上がり2〜3日かかって消える。
          痒みを伴わない。稀に遺伝性のものもある

激しい痒みに襲われる蕁麻疹はつらいものです。
蕁麻疹の種類によって、鍼灸で改善できる場合があります。実際、何年も原因不明の慢性蕁麻疹で悩んだ患者さんが、鍼灸治療で症状が出なくなった方もいます。

蕁麻疹でお困りの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

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